神社やお寺では、何かを祈願する際、またその祈願が成就したお礼のために「絵馬」を奉納しますよね。
初詣や合格(就職)祈願、安産祈願にお宮参りなど、様々なお願い事をする絵馬ですが、意外と絵馬を書いたことがないという人は多いのではないでしょうか。
ここでは、そんな人のために、絵馬の正しい書き方についてご紹介します。
1.願い事は絵が描かれていない方に書く
絵馬には表裏があります。
絵が描かれている面が表、何も書かれていない面が裏です。
寺社によってさまざまな絵が描かれているため、ついつい表面に願い事を書きたくなってしまう方もいるかもしれませんが、とにかく書きにくくなります。
裏面にのびのびと書くようにしましょう。
また、願い事を他人に読まれるのは恥ずかしいからと、表面を向けて絵馬を掛ける人が多いですが、これでは神様も願い事を読むことが出来なくなってしまいます。
必ず願い事を書いた裏面が見えるように掛けましょう。
2.油性のマジックで書く
絵馬を書く際に、何を使って書くべきか悩む人も多いでしょう。
絵馬は基本的に屋外におかれるため、鉛筆や水性のペンでは雨に濡れて滲んでしまいます。
それを防ぐためにも、油性のマジックで書くことをオススメします。
書き損じを恐れて鉛筆などで下書きをするのは構いませんが、必ず油性マジックで清書するようにしましょう。
また、毛筆に自信のある方は、筆と墨を使って書くのも良いですね。
もちろん、水性の墨を使ってはいけませんよ。
ちなみに、黒のペンで書かなければいけないという決まりはとくにはありません。
色ペンを使って目立たせるのもOKです。
なお、ほとんどの寺社では、絵馬を書くスペースに黒の油性マジックが置かれているので、それを使えば間違いないです。
しかし、インクがかすれていたり、出なくなってしまっているものをそのまま置いているところもありますので、念のため書きやすいペンを持参するのが良いでしょう。
3.氏名だけでなく、住所も書く
自分の願いがきちんと神様へ届くように、絵馬には必ず氏名と住所を明記します。
安産祈願など夫婦二人で祈願する場合には、連名で書くと良いでしょう。
とはいえ、氏名はともかく住所などの個人情報を書くのはちょっと…という方も多いでしょう。
そんな方は「東京都」や「東京都品川区」などと、都道府県名のみや市区町村まででも構いません。
氏名についても、苗字や名前だけ、またイニシャルでも大丈夫です。
絵馬は神様以外にも不特定多数の人々に見られてしまうものですから、個人情報の悪用を避けるためにも、詳しすぎる情報は書かない方が良いかもしれませんね。
ちなみに、住所氏名のほかに、奉納した日付を明記しておく方も多いです。
4.「願望」ではなく「言い切る」ように書く
お願いごとを書く、となると「○○します(なります)ように」といった風に、つい「願望」の形で書きたくなってしまうでしょう。
しかし、絵馬では「○○する」という風に「言い切る」ように書きましょう。
確固たる信念をもって伝えた方が、神様も叶えてあげよう。
という気持ちになるはずです。
また、具体的に書くことも大切です。
「就職活動がうまくいきますように」や「良い人と巡り合えますように」ではなく「○○社に絶対合格」や「○○までに△△な人と結婚する」というように、漠然とした願いではなく出来るだけ詳細に書くようにしましょう。
5.願い事は一つまで
お願いごとをするとなると、ついつい欲張って沢山のことをお願いしたくなってしまいますよね。
しかし、沢山の願い事をしてしまうと、一つ一つの効力が薄れてしまうといいます。
神様も、一度に沢山の願いをされては、どれを叶えてあげようかと迷ってしまいますしね。
絵馬はここぞという時に書くもの。
今、自分の中で最も叶えたい願いのみを、心を込めて書くようにしましょう。
6.願い事に則した寺社に奉納する
神社やお寺には「恋愛祈願(縁結び)」「安産祈願」「合格祈願」「健康祈願」など、一つの分野に特化したご利益のある寺社が多くあります。
「恋愛祈願」の縁結び神社ですと、島根の出雲大社や箱根の箱根神社などが有名ですよね。
というのも、寺社それぞれに祀られている神様は違うのですから、恋愛祈願で有名な寺社で合格祈願をしても、全くとは言いませんがあまり意味がありません。
せっかくですから、それぞれ願い事にあった寺社で、祈願することをオススメします。
参拝する前に「この寺社にはどんな神様が祀られているのか」「○○祈願をするにはどこの寺社が良いのか」をリサーチしてから向かうようにすると良いですね。
正しい書き方で絵馬を奉納してみましょう
さて「絵馬の正しい書き方」を紹介してきましたが、意外と知らないことも多かったのではないでしょうか。
絵馬を書いてみたいけど、正しいルールがわからないから…と今まで敬遠しがちだった方も、これを機に絵馬を書いてみてくださいね。
正しい書き方で、心を込めて神様にお願いをすれば、きっと叶えてくださることでしょう。