4.心理学者など学識者の間では、血液型による分類は戦前から根拠がないと言われている
血液型占いは最近の流行のように思えますが、意外に歴史が古く、明治時代の終わりごろから血液型によって性格に違いがあるのではないかということは言われていたようです。
歴史上あまり表ざたになっていませんが、第二次世界大戦中に兵隊にはB型が向いているという説が飛び交い、B型のみの軍隊を作ったものの、ろくに成果が上がらなかったということもあったそうです。
妹尾河童氏が幼いころの戦時中の体験を書いた小説「少年H」にも、血液型による性格の違いについて語られるシーンがあり、戦時中にもこの占いが信じられていたことがわかります。
しかし、心理学者や医学関係者の間では、軍隊の無謀なB型編成の一件もあり、否定的意見がそのころすでにあったようです。
その後、戦後にも昭和50年代を中心に再度ブームが沸き起こりますが、ブームの火付け役となった本を書いた著者のデータの収集方法の信ぴょう性に問題があり、科学的根拠に乏しいと言われています。
近年では血液型による性格差別は血液型ハラスメントと言われ、就業差別や適性の見極めに使用しないように注意されています。
厚生労働省も、企業側に社員の採用面接で血液型を尋ねることの禁止を求めています。