喪中は基本的に初詣には行ってはいけないと言われています。
でも年が明けると新年のお祝いに「初詣」に行きたくなったりしますよね。
そんな時はどうすれば良いのでしょうか。
ここでは喪中に初詣へと行ってはいけない理由と、どうしても行きたくなってしまった時にどうすれば良いかを解説します。
1.忌中・喪中とは
「喪中に初詣は行ってはいけない」と言いますが、「喪中」とは一体何なのでしょうか。
「喪中」とは辞書などで引くと「喪に服している期間」とされています。
そして日本には、「喪中」とは別に「忌中」が存在します。
一般的には、「忌中」と「喪中」とは近親者が亡くなった場合に一定の期間、故人の冥福を祈り、慶事などを慎む行動をさします。
この期間は近親者との関係性により期間は様々に変化します。
慶事を避け、派手な行為も避ける「忌中」は、宗派などで違いや地域性も有りますが、父母が亡くなった場合は一般的に49日間。
亡くなった人を偲ぶ「喪中」は1年間と考えます。
「忌中」には様々な行動制限(慶事を避けるなど)がありますが、「喪中」には基本的には行動制限といったものは無く、故人の冥福を祈る期間というだけです。
こう聞くとじゃあ初詣に行っても良いのでは無いか?と、思えることでしょう。
しかし初詣には初詣には行ってはいけないとされています。
2.喪中は神社に初詣をしてはいけないと言われる理由
近親者が亡くなったり11月や12月に不幸があった時であれば初詣をしたい気持ちにはならないかもしれません。
しかし、近親者といえ縁遠くてあまりよく知らない方が亡くなった場合などは初詣をしたいと考えてしまっても不思議ではありません。
では、何故神社に初詣に参加してはいけないというかと言うと、神道において「死」は「穢れ」であると考えるためです。
「穢れ」を持った状態で参拝されるのは困るだろうという配慮によるものです。
しかし、これもあくまで「忌中」の間で、「喪中」に関しては行動制限がない(故人を偲ぶ期間)なので神社に参拝しても本来であれば問題ありません。
ただし、地域により考え方や風習などは違うので、参拝したい場合は事前に神社などに問い合わせを行うようにしましょう。
神社によっては、忌中を過ぎていれば厄払いなどの参拝方法を提案してくださる場合があります。
3.喪中にお寺に初詣に行くのは良い
お寺に初詣に行かれる方もいますよね。
ここで大切なのは、神道では死は「穢れ」ですが、仏教に置いて死は「穢れ」ではないと言うことです。
「穢れ」の考え方は日本古来の神道の考え方です。
神道と仏教が混在し独自の考え方として民衆文化として広まっているだけで、お寺には本来「死=穢れ」と言う考え方はありません。
その為、「忌中」でも「喪中」でも問題なく初詣などを行って構いません。
4.御守は喪中に買っても大丈夫か
特に受験生で合格祈願の御守や妊婦さんで安産祈願の御守が欲しい場合があるかと思います。
神社であれば「忌中」が過ぎていればなんら問題はありません。
しかし「喪中」の間にいくのは何だか気が引ける場合やご近所や周囲の目が気になる場合もあります。
そんな場合は神社に電話やメールで確認してみましょう。
神社によっては郵送などの方法で対応してくださる場合があります。
またお寺の場合は「死=穢れ」という考え方はないので、「忌中」「喪中」ともに御守を購入しても問題ありません。
5.喪中に初詣をどうしてもしたい場合の方法
基本的には「忌中」が終了していれば、「喪中」の間でも寺社仏閣両方に参拝することは出来ます。
しかし、周囲の考え方や風土などもあるでしょう。
ですので、喪中期間に神社に参拝する場合は事前に参拝予定の神社に問い合わせをしてみるようにしましょう。
そうすればあなたも不安な気持ちのまま参拝せずに済みます。
万が一問い合わせをする勇気が無い、問い合わせすることが面倒だ、あるいは難しいと考えるならば「お寺」で初詣をしてみると言うのが良いでしょう。
お寺であれば「忌中」「喪中」ともに初詣することがそもそも可能なので不安に思うこともありません。
喪中に初詣へ行ってはいけない理由と注意点を知ろう
折角の一年間を気持ちよく切り出すための初詣なのに、行かなければ良かった・・・なんて後で後悔しないようにしましょう。
自分自身にとってベストな形になる「初詣」を行えるようにしてみましょう。
まずは神社ではなくお寺にすれば喪中でも初詣に行くことができるということを覚えておきましょう。