2.相手の心を読む
世間には様々な人々がいますが、同じ人間である以上はだれもが感じていたり、経験したりする、共通した事柄がありますよね。
そうした個人的な事ではない曖昧な部分を指摘しながら、相手に自分の心が見抜かれていると錯覚させるのもマルチプルアウトを使ったテクニックの一つです。
「あなたには悩んでいることがありますよね?」と言われたらどうでしょうか。
人間なら誰しも悩んでいることがあります。
たとえ順風満帆な人間でもどのマンションを買おうか迷っているなど、なにかしら悩みはあるものです。
そして、言われた人間が勝手に悩みを探しだし、その上で誰にも言っていない悩みを見抜かれたと感じてしまいます。
「あなたは周りに気を遣うタイプ」や「周りが思っているより優しい人」など、曖昧な指摘の中でも言われた相手が喜びそうな事柄を言うことで、自尊心がくすぐられた相手は簡単に指摘を受け入れて、自分のことを分かっていると強く錯覚します。