テレビなどで占い師や霊能者と名乗る人物を見て、なぜ全てが分かるのだろうと不思議に思ったことはありませんか?あらかじめ相手を調べる余裕が無い状況でも、彼らは相談相手の悩みなどを言い当てますよね。
じつは、彼らが使っているのは「マルチプルアウト」と呼ばれる心理テクニックだったんです。
1.マルチプルアウトとは
マルチプルアウトとは、どのようにも言える曖昧な表現を使って、あとから話を軌道修正して自分に都合の良い解釈をする話術のことなんです。
もし具体的な予言や指摘をすれば、当たり外れがハッキリしますよね。
「あなたは22歳です」と断言すれば、相手が22歳以外だったら失敗です。
しかし、例えば「あなたは22歳ですか?」と意図が曖昧な質問をすることで、相手が「19歳です」と答えたら「3年後に良いことがありますよ」などの予言をして「25歳です」と答えたなら「3年前に運命の異性と出会っていますよ」など確かめようがない事を告げるなど、いくらでも言い逃れができます。
もちろん、偶然にも相手が本当に22歳だったら、自分には超能力があるんだとアピールするチャンスです。
このように、最初から自分の指摘が外れた場合を想定して先々の展開に保険をかけながら、全ては予想した通りである、指摘した通りであると、相手に印象づけるテクニックがマルチプルアウトなんです。