切ないを意味する花5:アネモネ
アネモネもその花の色のあざやかさで、私たちに元気をくれる花ですね。
赤やオレンジ、白、ピンク、青や紫など色とりどりの花で私たちを楽しませてくれます。
その花の色だけでなく、八重咲きなど花びらの形態も様々で、見た目もとても可愛らしいですよね。
ガーデニングを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。
しかし、その花言葉は、その元気な可愛らしい姿とは対象的な、「はかない恋」「恋の苦しみ」など、悲しく切ない言葉です。
アネモネの花言葉の由来にもギリシャ神話が背景にあります。
アフロディーテ(美の女神)の話です。
息子のキューピッドと遊んでいたアフロディーテは、キューピッドが放った矢が当たってしまいました。
この矢が当たってしまうと、「当たると最初に見た人間に恋してしまう」と言われており、そのため、アフロディーテは、最初に見た人間の美少年アドニスに恋をしてしまいます。
一方で、アフロディーテにはもともと戦いの神アレスという恋人がいて、彼は、アフロディーテが心変わりしたと勘違いしてしまいます。
そして、その嫉妬心から自らをイノシシの姿に変え、狩りに来た人間のアドニスを襲い、アドニスは死んでしまいます。
アドニスの遺体を見てアフロディーテが流した涙から、アネモネが咲いたそうです。
アネモネの明るい花の色からは想像できない物悲しい神話ですね。
明るくあざやかな花の色と対照的な、悲しい物語が余計に切なさを感じてしまいます。