3.平和な世の中を願う花 アラセイトウ
和名は紫羅欄花(アラセイトウ)といい、紫、白、ピンク、黄色、赤などの花を咲かせる多年草の植物です。
日本ではあまり名前を聞き慣れない花なので馴染みのない方も多いですが、西洋では香りの強い花として薔薇や百合、菫などと並び古くから好まれており、ガーデニングの定番となっています。
また花の茎が太く真っ直ぐ伸びることから、英名ではストックと名付けられています。
そんなアラセイトウの花言葉には、ローマ神話の話が元になっています。
ある国のお姫様が隣国の王子様と恋に落ち、結ばれようとしていたのですが、お姫様に好意を寄せる青年の嫉妬で王子様は殺されてしまいます。
最愛の人を失い、悲しむお姫様は王子様の後を追って命を絶つのでした。
そんな健気なお姫様の様子を見た神が、お姫様を花に姿を変えました。
その花というのがアラセイトウです。
これには様々な説があり、こんな説もあります。
昔ある国のお姫様が敵国の王子様と恋に落ちたのですが、父である王様にそれを咎められてお城に幽閉されてしまいました。
王子様に会いたいお姫様は、その思いを止められず、幽閉されている部屋からロープを垂らして会いに行こうとします。
しかしロープで下りようとした時に運悪くロープが切れてしまい、お姫様は死んでしまいました。
これを哀れんだ神がお姫様をアラセイトウにしたという話です。
現代のような平和な世の中であれば、このような悲恋も起こらなかったでしょう。
アラセイトウの花言葉には、そんな願いが込められてるのかもしれません。