3.スキャポライトを救ったキャッツアイ効果
それではどのようにして、スキャポライトが価値のある石と認められるようになったのでしょうか?それはキャッツアイ効果の影響が非常に大きいです。
スキャポライトの中には、平行状の液体である「チューブインクルージョン」と呼ばれるものが存在しています。
このチューブインクルージョンがキャッツアイ効果のカギとなります。
このチューブインクルージョンが含まれる宝石を「カボションカット」と呼ばれるカット法で適切にカットすると、宝石内の結晶がレンズの役割を果たします。
そしてその際にチューブインクルージョンが宝石の表面に大きく浮き出るようになり、それが線の形状をしていて、まるで猫の目を見ているような感覚になるということで、このような効果をキャッツアイ効果と呼びます。
この効果ににより、キャッツアイ石の素材として使用されるようになったり、ビーズの加工品などで広く流通するようになりました。