牡丹の花言葉4つ。見た目と意味が違う花

最終更新日:2019年8月6日

「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉は、皆さん誰もが1度は耳にした事があるでしょう。

日本最古の随筆である枕草子にも登場し、着物や浴衣の柄として人気の高い牡丹は、日本人にとって馴染み深い花の1つです。

そんな牡丹の花言葉についてご紹介します。

牡丹の花言葉1:王者の風格/風格のある振る舞い

牡丹はシフォンのドレスのような華やかで豪華な佇まいから、別名「百花の王」とも呼ばれています。

その呼び名の歴史は古く、原産国である中国がまだ隋や唐と呼ばれていた時代まで遡ります。

当時を示す歴史書に牡丹は「木芍薬」という名前で登場します。

元々牡丹は生薬として用いられていましたが、盛唐時代以降には鑑賞用として愛でられるようになった事が綴られています。

小野妹子が会いに行った隋の最高権力者・煬帝をはじめ、数々の権力者に愛された牡丹は、「花の王」と称されて位の高い人々から愛されていました。

それを示すエピソードとして、牡丹を国花としていたいう話が残っているほどです。

こういった背景から牡丹には「王者の風格」という花言葉が付けられました。

「風格のある振る舞い」はどこから来たものなのでしょうか。

それは日本での牡丹の歴史を紐解くと見えてきます。

牡丹が日本へ伝わったのは奈良時代、最初は生薬として用いられていました。

時代と共に日本でも鑑賞用としても楽しまれるようになり、平安の頃になると貴族の家紋に使われるようになりました。

特に武家の時代では、徳川の家紋として用いられていた葵、天皇家の象徴である菊、豊臣秀吉の代名詞である桐の紋の3種類の使用が憚られていた為、牡丹の花は多くの武家の家紋に採用されました。

その中には、東北を治めていた伊達氏や徳川家に嫁いだ篤姫の実家である島津氏などが挙げられます。

またこの頃の日本では牡丹は庶民の手が届くものではなく、高貴な身分の者にのみ鑑賞を許されたことから、「風格のある花」として知られるようになり、現在の「風格のある振る舞い」という花言葉に繋がります。

牡丹の花言葉2:人見知り

これは牡丹の花の特徴から付けられた花言葉です。

キレイな花を咲かせる牡丹ですが、一方で育てるのが難しいという一面を持っています。

その際たる特徴として「鉢替えを嫌う」という性格が挙げられます。

そもそも鉢替えは何故必要なのでしょうか?

鉢で植物を育てる場合、毎日の水やりを鉢の中で行います。

乾いたら水をあげる、繰り返していくと鉢の中で土が固まってきてしまいます。

そのまま放っておくと土の通気性や排水性が悪くなり、最終的には栄養を取り込むはずの根が腐ってしまい、植物が枯れてしまいます。

それを防ぐ為に、鉢を定期的に変えるのです。

しかし、牡丹は根を張るのが苦手な植物で鉢替えを行うと、花が咲かなかったり枯れてしまう事があります。

このような新しい環境に上手く馴染めない様子が、内気で消極的な人見知りの人間に似ている為、「人見知り」という花言葉が付けられました。

この花言葉にはまた別の説もあります。

牡丹はアジアを代表する花として西洋に伝わりました。

その頃の西洋ではアジアの人は内向的だという価値観が広く伝わったおり、どこか奥ゆかしさを感じさせるアジアの人々を牡丹に重ねていたので「人見知り」という花言葉が生まれたというものです。

元を辿れば、花言葉の始まりは17世紀のトルコだと言われており、恋人や大切な人へ贈る花に思いを託す風習がきっかけとされているので、こちらも有力な説として伝わっています。

牡丹の花言葉3:思いやり

こちらは、花言葉の発祥である西洋での花言葉です。

西洋では、牡丹は「ピオニー」と呼ばれており、その語源にはある神話が関係しています。

ピオニーの元になった妖精・ピオニアは、可憐な容姿と優しくて思いやりのある性格から沢山の人に好かれていました。

そこには全知全能の神も含まれていたのです。

神は可愛らしいピオニアをいたく可愛がっていましたが、その寵愛ぶりが女神の嫉妬を買う事になり、ピオニアは女神の魔法によって花に姿を変えられてしまいました。

こうしてピオニアが変えられた花こそピオニー、牡丹です。

西洋では今でも「妖精が姿を変えられて、生まれついた姿」として伝説が残っています。

現在西洋で使われる「思いやり」という花言葉は、理不尽な怒りをぶつけられても美しく咲き続ける妖精のキレイな心根が元になっています。

この説は正直なところ有力なものではありません。

というのも、西洋では牡丹と芍薬もピオニーと呼んでいるからです。

牡丹と並び美しさを表す花である芍薬は、ボタン科ボタン属、紅や白など牡丹に近い色でたくさんの花びらが花開く様子は、牡丹と並べても区別が付けられないほど似ています。

見分けのつかない2つの花ですが区別できるポイントとして、牡丹が木である事に対し芍薬は草である事、開花時期が異なる事、花の散り方などがあります。

しかし前述の通り、西洋では花を贈る習慣が盛んである為にブーケにして包むことが多く、適度な長さに切ってある花束からは2つを区別するのが難しいので、同じ名前が当てられているのだと考えられます。

牡丹の花言葉4:幸運

牡丹の花は、着物や振袖の数ある柄の中でも人気の高い柄としても知られています。

その秘密は、着物を着る上でのあるきまりにあると言われています。

実は、着物には季節に合わせて柄を選ぶというルールがあります。

例えば、桃や梅は春に咲く花なので、いくら素敵な柄だとしても春以外の季節に着るのはあまり褒めらたことではありません。

しかし牡丹は別です。

牡丹は春牡丹と寒牡丹の種類があり、春と冬に2度咲く牡丹は通年着る事ができる珍しい柄です。

そのようなルールから、牡丹の着物は多くの人に愛され、今も多くの人に着続けられているのです。

では、そんな着物の柄にそれぞれ願いや意味が込められているのはご存知でしょうか?

昔から着物、特に振袖は、婚礼の儀で花嫁が身に付けることから縁起の良さを重視していました。

冬の寒さに耐え花を咲かせる梅は逆境に負けない夫婦の強い絆の為に、長寿の象徴である鶴は長く夫婦が続くようにという祈りから着物の柄に使われています。

牡丹の場合、小さい蕾から大輪を咲かせる花である事から「人生花開く」という意味が込められており、そこから転じて「幸運」を表す花として用いられています。

また偶然かもしれませんが、思いがけない幸運の表現によく使われる「棚からぼた餅」のぼた餅は漢字で書くと「牡丹餅」です。

春彼岸の季節の花が、牡丹である事がぼた餅の語源です。

着物や浴衣というのは、なかなか機会がないと袖を通す事はありません。

しかし、日本では今も結婚式で着る振袖や成人式の袴など人生の節目に着物を着る文化が色濃く根付いています。

ラッキーを手にしたい方や運を味方に付けたい方は、牡丹柄の振袖や袴、また着物や浴衣を着てみるのもいいと思います。

牡丹の花言葉は見た目とギャップがある

牡丹の花言葉をご紹介してきました。

中国や日本では多くの権力者や有力な武家に愛され堂々たる花言葉がある一方、花の性質から西洋では少しネガティブとも取れる花言葉を持っていたりと非常にギャップのある花でしたね。

このような明るい花言葉と暗い花言葉を併せ持つ花というのは、珍しくありません。

なので、良い意味で捉えた方が良いとされています。

花言葉とその由来から日本をはじめ西洋や中国の歴史や文化を紐解いてきました。

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