束縛を意味する花5.イカリソウ
イカリソウはメギ科の多年草で、春に白やピンク、紫などの小さな花を咲かせます。
世界に広く分布している植物で、日本には6種類程の原種があると言われています。
花の形が独特で、下向きに垂れ下がった花を咲かせ、その4枚の花弁からは距と呼ばれる突起物が突き出しています。
この形が、まるで船の碇のようであることからその名が付けられました。
海外ではこの花の形を「司教の帽子」や「妖精の羽」と表現したりします。
イカリソウの花言葉は「君を離さない」「あなたを捕まえる」です。
碇がしっかりと海底を捕らえて離さない様子を連想した言葉だそうです。
好意的な言葉にも思えますが、束縛したい気持ちを表す言葉にも感じます。
実は、イカリソウには精力剤としての効果あり、現在でも「淫洋雚」という生薬として利用されています。
そういった背景からも、独占欲や執着心を感じさせる花言葉が付いたとも考えられます。
イカリソウは贈る相手との関係性によって、諸刃の剣となる可能性がありますので、十分に気を付けたい花です。