不安を意味する花5.フジバカマ「ためらい」
キク科の花で、日本・朝鮮半島・中国が原産です。
袴のような藤色の花をつけることからこの名がついたと言われています。
夏から秋にかけて花を咲かせます。
茎の先に5ミリほどの小さな花が房状にたくさん集まり、その色は紫・青・ピンク・白など様々です。
茎と葉は半乾きの状態でサクラの葉のような香りをさせるので、香草という別名もあり中国でも香り袋などの用途で利用されていました。
花言葉は「ためらい」の他に「遅れ」などがあります。
これは、ゆっくりと少しずつ花を咲かせる姿からちなむとされています。
その特徴的な香りから古今和歌集などの古い歌集に登場していますし、秋の七草のひとつとして観賞用にもよく知られています。
このように日本でも古くから親しまれている植物ですが、現在は準絶滅危惧種に含まれており、自生する姿は少なくなっています。