宿命と運命の乗り越え方
宿命も運命も、どちらも自分の力で変える事が出来ないものです。
そのため「どちらにしても自分で変えられないなら、いくら自分が生きている間に努力しても意味がないのではないか」と思うかもしれません。
人間は本当に「宿命」や「運命」を乗り越え、自分の力で幸せを勝ち取る事は出来ないのでしょうか。
何とかして自分の力で幸せを得、より良い人生を送る方法はないのでしょうか。
宿命は前世から始まり現世に生まれた瞬間から定められた決定事項であるため、どんなことがあろうとも決して変える事は出来ません。
生まれた日、生まれた場所、両親そして家柄、能力や才能、根本に秘められた性格などは、自分がいかに努力しようとも決して変更は出来ません。
宿命に逆らう事は己自身に逆らう事、いわば大きな流れに逆らう事です。
流れに逆らえば、当然のことながら其処には相違が生じ、ほころびが出来ます。
そのほころびは次第に大きくなっていき、物事はどんどん、悪い方向へと進んでいくのです。
一方で運命はどうでしょうか。
運命は自分の選択や行動の結果です。
結果は変える事は出来ない為、宿命と同様にして運命はやはり自分自身の力では変える事は出来ません。
しかし運命は己の行いにより決まるものです。
つまり、そもそもの行い自体を自分自身で調整する事が出来れば、その結果である運命を乗り越える事が出来るのです。
ただし、ここで考えなければならないのが宿命と運命の関係性です。
互いに相反しかつ対となる存在であるその二つは切っても切り離せないものです。
そして宿命と運命を並べた時、先天的なものである宿命が必ず先に来ます。
言うなれば宿命ありきの運命です。
運命を導き出す行動や選択は、各々の宿命が持つ素質、起源が元となっています。
例えばあなたの性別が女性であった場合、あなたは女性という宿命を持っている事になります。
そして女性であるあなたは、選択をしたり行動を起こす時、無意識のうちに女性である事を前提として、己の進む道=運命を決定づけているのです。
もちろんこれは正しい選択です。
無理に自分の宿命を否定する事は、己自身を否定する事になるからです。
こうして考えると運命を乗り越えると言うのは中々難しく感じますが、決してそんな事はありません。
大いなる流れに従いつつも、それを上手くコントロールする事が重要です。
それが出来れば運命そして結果として宿命をも乗り越える事が出来ます。
その為には、まずは自分自身の宿命をしっかりと把握しておく事です。
自分自身の持っている素質起源が分かっていれば、それを踏まえた上での選択や行動を上手く起こす事が出来、結果として運命を乗り越える事が出来るのです。
例えば、根本的に面倒くさがりという性格を持っているのであれば、無理してがむしゃらに行動を起こしたところで必ずどこかで挫折してしまいます。
なのでその場合は面倒くさくない、効率の良い行動は何か?というように考え、行動すれば無理なく運命そして宿命を乗り越える事が出来ます。
このように、自分自身を知る事で人は流れをコントロールする事が出来るのです。