上下いずれの卦も「乾」、即ち陽が満ちた形で表されるこの卦を、天地万物の中で最も陽の気が満ちたものである「天」の在り方になぞらえたのがこの「乾為天」とされます。
天とは宇宙や万物の父祖、創造の原点といったニュアンスで捉えられる、物事を生み出し、動かしていく大きな力の源泉と考えられます。
空が曇り四季が移ろい人の世が変わり、夜に輝く星の姿が変わってしまおうとも、それらの動きの元となり動かしていく大きな力が変わる事はないとする「変わらない大きなもの」が「乾」です。
そして、それが目に見える形と為しているものが「天」です。