4.カルサイトの歴史
その昔、カルサイトは宝飾品ではなく、海を航海するために必要不可欠なアイテムの材料として使用されていました。
それは、羅針盤です。
羅針盤は方角を確認するための道具で、現代ではコンパスなども同じ仲間です。
それではなぜ、カルサイトが羅針盤として使用されていたのでしょうか?カルサイトには複屈折と呼ばれる性質があり、これは光がカルサイトを透過した時に、偏光の状態によって2つの光に分かれることを指します。
この特性を使って、太陽の位置を正確にとらえながら航海をしていたのです。
最もよく利用したのが、中世ヨーロッパで名を馳せたバイキング達です。
彼らはカルサイトの持つ複屈折の仕組みをしっかり理解して、羅針盤として使用していたといわれています。