家や職場などでカレンダーを見ていると先勝と隅に書かれていることがあります。
大安などは意味が分かりますが、先勝とは一体どんな日なのでしょうか。
今回は六曜のひとつである「先勝」についてご紹介します。
1.六曜の先勝とは
まず六曜(りくよう)とは、その日の吉凶を占う目安としてカレンダーに記されているものの事です。
今現在の暦では月初めにずれる場合もありますが、六曜は先勝から始まり赤口で一回りします。
さて、それでは六曜の先勝とは一体どんな意味があるのでしょう?
「先勝」(せんしょう・さきがち・せんかち)は午前中は吉で午後は凶とされています。
用事があるのなら午前中に行うが吉、と言うことですね。
特に急用を済ませる場合や訴訟に関連することであれば先勝に倣い、午前中に行うが良しとされています。
「先んずれば即ち勝つ」万事に急ぐことが良いという意味です。
先勝では午後は凶となっていますが、午前中から始めたのならお昼をまたいだとしても、吉が凶に転じてしまうことはありません。
ですから先勝だからといって、午前中に慌てて用事を片付ける必要はありません。
ご安心下さい。
さて、六曜で先勝は午前中が吉で、午後が凶を意味します。
急用や訴訟を行う場合には先勝が良いという事でしたが、では先勝にすると悪い事とはなんなのでしょう。
実は先勝の日に葬儀とお葬式を行うのは問題ありませんが、お通夜を行うのは避けたほうが良いでしょう。
六曜は先勝から決まった順にローテーションしていきます。
そして基本的に先勝の次の日は「友引」です。
友引にお通夜などを行うのは縁起が良くない、マナー違反とされていますので気を付けましょう。
2.先勝日の引っ越し・宝くじ
午前中が吉である「先勝」では、お通夜を行うことはNGでした。
では他の行事やイベントはどうなのでしょう。
まずは引っ越しの場合です。
先勝日の引っ越しは六曜の中でも「吉」となっています。
引っ越しは新生活のはじまり、心機一転の気持ちで臨む人が多いのでしょう。
縁起の良い大安日は人気が高く予約が取りにくい場合があります。
そんな時にはぜひ先勝日を活用しましょう。
先勝は午前中が吉で午後は凶ですが、午前中に始めてしまえば例えお昼を挟んでしまっても大丈夫です。
引っ越し業者が遅れてしまったとしても、引っ越し作業を午前中から始めてしまえば「吉」となります。
そして先勝日の宝くじの購入も「吉」となります。
「先ずれば即ち勝つ」午前中に行動することで幸運を引き寄せますので朝から並んで購入すると、当選の確率が上がるかもしれませんね。
3.先勝日の結婚式
現代の日本では、普段から六曜を気にされる方は少ないように感じます。
それでも特別なイベントでは縁起の良い「大安」を予定日にしたいと考える人は多いように感じます。
現に引っ越し同様、結婚式では大安日から予約が埋まっていくようです。
では先勝に結婚式を行うのはどうなのでしょう。
お祝い事や、験を担ぎたいイベントでは「大安」の次に「友引」が人気で引っ張りだこです。
形式にもよりますが、結婚式は早い時期からの準備が必要ですし予定を合わせる事が大変な場合もあります。
大安日と友引日は早々に予約が埋まってしまうので、先勝は大安と友引のピンチヒッターとして頼れる六曜と言えます。
先勝は午後のだいたい14時から18時が「凶」とされています。
ですから験を担ぐのであれば午前中から結婚式を行う必要があります。
けれど午前中から始めてしまえば、凶とされる時間帯に延びてしまっても幸運は変わりありません。
4.先勝日の納車・お参り
新しい車の納車の日も、先勝で心配はありません。
納車の場合も、事故や盗難などの被害に遭うことがないよう大安や友引に予定される人はいるでしょう。
ですが、午前中であれば先勝であっても「吉」なので大丈夫です。
さて、先勝日のお参りですが、実は六曜は一般的に神社(参拝や祭事など)とは関係ありません。
「仏滅」などの六曜から仏教やお寺と関係があると思いがちですよね。
六曜に合わせてお参りに行く日やお祭りの日程を決める方もいるかもしれません。
けれど、実際には神社とは関係がないので例えカレンダーに「仏滅」とあっても、その日にお参りやお祭りをしてもなんの心配もないのです。
六曜は中国で生れた思想で、後に日本に伝わったとされていますが定かではありません。
そもそもお釈迦様は占いを禁じていますし、浄土真宗では日の吉凶を選ぶ事に否定的であります。
けれど本来、人の信心は自由ですし尊いものです。
六曜を迷信や俗信と一刀両断するよりも、古くからの日本のしきたりとして尊重しましょう。
先勝の日にやっていいことと悪いことを知ろう
さて、六曜の先勝について解説しました。
先手必勝で午前中が吉、午後が凶の先勝ですが、午前中に始めてしまえば例え「凶」とされる時間帯を挟んでも吉であるというのはお得感があっていいですね。
些細な事かもしれませんが日常生活のしきたりとして、少し覚えておくと良いかもしれません。