スノードロップは、「雪(スノー)のしずく(ドロップ)」という美しい名前からもわかるとおり雪のように真っ白でとても美しい花です。
可憐な雰囲気をもつスノードロップは、ついつい誰かにプレゼントしたくなるお花ですよね。
けれど、スノードロップをプレゼントする場合には注意が必要です。
なぜなら、スノードロップが持つ花言葉の中にはとても怖いものもあるからです。
1.スノードロップの花言葉は「希望」「逆境の中の望み」など
スノードロップにはたくさんの花言葉があります。
一般的に良く知られているのは、「希望」「慰め」の2つかもしれません。
しかし実際には、「逆境の中の望み」「もしもの時の友」といった希望にあふれるものや、「初恋のまなざし」「楽しいお告げ」「幸運を呼ぶもの」といったようなわくわくするもの、そしてなんと「死」「あなたの死を望む」などの恐ろしすぎるものまでたくさんの種類があります。
次からはスノードロップの花言葉とその由来についてひとつひとつご紹介します。
2.スノードロップの勇気のでる花言葉、「希望」「逆境の中の望み」「もしもの時の友」「慰め」
スノードロップには、逆境の中にあったとしても元気がでてくるような花言葉があります。
それは「希望」や「逆境の中の望み」です。
これはスノードロップが持つある伝説に端を発しています。
あなたは「旧約聖書」の「創世記」にしるされているアダムとイヴのおはなしを知っていますか?
アダムとイヴはエデンの園という楽園で楽しく幸せに暮らしていました。
エデンの園には苦しみも悲しみもなく、まるで天国のような場所でした。
けれどその天国のようなエデンの園にはひとつだけしてはいけないことがありました。
それは、「善悪の知識の木の実」を食べてはいけないということでした。
アダムとイヴは神さまから与えられたこの決まりを破ることなく、幸せに暮らしていました。
しかし、悪魔の化身であるヘビがある日イヴをそそのかします。
ヘビにそそのかされたイヴはとうとう禁断の果実を食べてしまいました。
禁断の果実はとても甘くておいしかったので、イヴはアダムにも食べることをすすめます。
そして、ついにアダムも禁断の果実を口にしてしまいます。
その瞬間に二人の中に、今までなかった羞恥心や怒り、悲しみや嫉妬などの負の感情が生まれるのです。
アダムとイヴが約束を破ったことを知った神さまは怒り、二人に罰を与えます。
それは、アダムには死ぬまで土を耕して食べ物を得なければならない苦しみ、そしてイヴには子どもを産む苦しみを与えるという罰でした。
そして神さまは、アダムとイヴを楽園から追い出します。
エデンの園から追放された二人は、悲しみに暮れていました。
それを見た天使がアダムとイヴを慰めるために、降っていた雪をスノードロップに変えてくれるのです。
天使は「絶望していてはいけませんよ。もうすぐ春がくるのですからね」と二人を慰めたと言います。
こういった伝説から、スノードロップには「希望」「逆境の中の望み」「もしもの時の友」「慰め」といったやさしい花言葉があります。
3.スノードロップのポジティブな花言葉は、「初恋のまなざし」「楽しいお告げ」「幸運を呼ぶもの」
スノードロップにはポジティブな意味を持つ花言葉もあります。
それは、「初恋のまなざし」「楽しいお告げ」「幸運を呼ぶもの」といった花言葉です。
スノードロップはその真っ白な花の色から、「清らかな花」であると言われています。
純粋でけがれのないその花姿は、まるで無垢な乙女のようです。
そういったスノードロップの純粋なイメージが「初恋のまなざし」というすてきな花言葉につながりました。
初恋のピュアな気持ちを思い出させてくれるようなお花、それがスノードロップです。
また、スノードロップには「楽しいお告げ」「幸運を呼ぶもの」という花言葉もあります。
ヨーロッパでは、スノードロップは「春の訪れを知らせてくれる花」だと考えられています。
森の中にスノードロップが咲きはじめたら、もう春はすぐそこ…見つけた人たちはとても嬉しい気持ちになるのだそうです。
そういったことからスノードロップには「楽しいお告げ」という花言葉もあるのですね。
また、スコットランドにはスノードロップに関するこのような言い伝えもあります。
それは、お正月が来る前にスノードロップの花を見つける事が出来たら、新しい年は幸運に恵まれるだろうというすてきな言い伝えです。
こういった言い伝えに由来して、スノードロップには「幸運を呼ぶもの」という花言葉もあります。
4.スノードロップの恐ろしい花言葉…それは…「死」「あなたの死を望む」
ここまでは、スノードロップには、ポジティブな花言葉があるということをお話ししてきました。
けれど、冒頭でお話ししたように、スノードロップを誰かにプレゼントする際には細心の注意が必要です。
それはいったいなぜなのでしょうか。
実はスノードロップには誰もが恐れるとても怖ろしい花言葉があります。
それは、ずばり「死」です。
「死」…こんなにも恐ろしい花言葉はほかにないですよね…。
では、それはどうしてなのでしょうか。
スノードロップが死という花言葉を持つようになったきっかけは、イギリスにある小さな農村で古くから言い伝えられている出来事に由来していると考えられています。
ある日、ケルマという名前のうららかな乙女が彼女の恋人を亡くしてしまいます。
悲しんだケルマは、スノードロップを摘んできて愛する恋人が死に至った原因である、大きな傷の上に、その花を置いたのです。
けれど、愛する恋人は息を吹き返すことは永遠にありませんでした。
それどころか、ケルマが彼に触れるやいなや、彼の身体は雪のしずくに変わってしまったというのです。
それ以来、スノードロップは誰かの死を象徴する花になってしまいました。
今でもイギリスのある地方では、スノードロップを室内に持ち込むことを極端にいやがるそうです。
なぜなら、スノードロップは不幸な出来事を招いてしまうからだと考えられているからです。
また、スノードロップには「希望」という意味の花言葉があることはすでにご紹介したかと思います。
実はこの「希望」という花言葉と、ここでご紹介した「死」という花言葉が合わさってしまうと大変です…。
なんと「あなたの死を望みます」という花言葉が出来上がってしまうからです。
そのため、スノードロップをプレゼントする際には絶対に気をつけなければなりません。
なにもない状態のままスノードロップをプレゼントしてしまうと、思わぬ誤解を生むことがあるからです。
しかも「あなたの死を望みます」というメッセージを相手に与えてしまいかねないというサイアクな勘違いになってしまいますので、本当に気をつけましょう。
どうしてもスノードロップを誰かに贈りたい際には、「スノードロップには「幸運を呼ぶもの」という花言葉があるよ。あなたに幸せが訪れますように」などと書いたメッセージカードを必ず添えるようにしましょう。
スノードロップの花言葉を知ろう
スノードロップの花言葉は様々なものがあります。
可憐で美しいスノードロップを誰かにあげたくなる気持ちはよくわかります。
けれど、プレゼントする際にはくれぐれも気を付けてくださいね。