3.蛇はネズミ駆除の益獣だから蛇の抜け殻は繁栄と富をもたらす
かつての日本では農業は大変重要な産業でした(もちろん今もですが)。
作物の出来に生活は大きく左右されていたのです。
その中でせっかく収穫した作物を食い荒らすネズミは大変嫌われていました。
ネズミに食べられても税で持っていかれる分は変わりません。
そのためネズミに作物を食い荒らされるということは食い扶持を減らされるだけでなく、実質的に税が上がるということも意味しています。
高床式倉庫というものを小学校の時に習ったと思いますが、あれにもネズミ返しのためのトラップがついています。
はるかな昔から人間はネズミと戦い続けてきたのです。
そのネズミを駆除してくれる蛇や猫は益獣として人々から重用され、ありがたがられました。
そのために蛇は繁栄と富の象徴として敬まわれることとなりました。
猫も同時に富と繁栄の象徴として招き猫となり、現在でもとてもメジャーな縁起物として知られています。
ちなみに、ネズミもネズミ算式という言葉にもある通り、大変な多産であるので子孫繁栄の象徴として扱われることが多いです。
嫌われているけれども祀られてもいる、蛇と似ているところがありますね。