4.スズランの特徴
スズランはキジカクシ科・スズラン属の植物で、学名はConvallaria majalis。
英名では「Lily of the valley(谷間の百合)」と呼ばれています。
漢字表記では「鈴蘭」とありますが、この名前は花の形状からつけられたもので、品種上はランの仲間ではありません。
日本でよく出回っているスズランの多くは、花の色が純白で真珠の粒を思わせるような控えめで優しい輝きを放っています。
その周りをチューリップの葉と同じような形状の縦長の大きな緑の葉が幾重にも包みこんでおり、まるで大切な宝物が傷つかないように守っているかのようです。
この花屋さんでよく売られているスズランは園芸用としてポピュラーな品種であるヨーロッパ原産のドイツスズランです。
日本で自生しているスズランに比べて、花が大きめで香りが強いのが特徴的です。
花の色も白だけではなく淡いピンクや赤い品種もあります。
冷涼な気候を好むスズランは寒さに強く、日本ではニホンスズランが本州の中央高地以北の高原地域や、北海道で自生しています。
自生する日本スズランの見頃は5月下旬から6月、初夏の訪れを告げる花と言えるでしょう。